1999年3月15日。私はたまたま理科大生協の書籍コーナーで一冊の本に出会った。
根上生也『第三の理……ハノイの塔 修復秘話』(日本評論社)
素晴らしい。こういう作品を作らねば、数学系出身クリエイターとしては、是非映像化したいなあ。
将来はインタラクティブなMFが生まれるだろう。
フィクションの世界に、数学的要素、あるいは数学そのものが素材として用いられたことは少なくない。(ある架空の定理をめぐって発生する殺人事件を見事に『古畑任三郎』が解決した。TV版『リング最終章』の高山竜司は「フォリマーの定理」なるものを証明した若き天才数学者である。)
『セラフィム・コール』の柊
彩乃(ひいらぎさえの)の話も面白かった。(個人的には寺本たんぽぽが萌え萌えなんだが!)
とりあえず、どんなMFが作れるか、アイデアを出してみようか。
ある日、ある数学者の死体が彼の研究室で発見された。死因は脳梗塞と判断された。
主人公宛に届いた送信者不明のEメール。「私は、ある方程式の解を発見した。しかし、今それを記述する余裕は、ここにはない。」「ゲームは始まった。バチャマロン方程式を解いても、人類が救われるとは限らない。」それはあたかも何かを解くようなヒントのようだ。
数学者の死とバチャマロン方程式、どのような関係があるだろうか?
大学を追われた数学者、梅沢寿敏。梅沢の呪いが世界を覆うのか?
蔓延する学級崩壊の原因は?
「無能が無知に無駄を教える。」という現在の教育問題を鋭くえぐる。
梅沢の呪いと日本の将来へ憂いをダイナミックにリンクさせる。